第411回 書評『インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。』

書評

ランチェスター経営の竹田陽一先生の講演で、先生が絶賛されていた本です。いきなり本の見出しに「アウトプットの質と量は、インプットの質と量が決める。あなに足りないものは圧倒的にインプットである」と大文字で示されています。著者は菅付雅信さん、令和8年で62才になります。雑誌の編集長を経て「編集スパルタ塾」というプロ向けの編集ゼミナールを2013年から始め、現在は博報堂と共同主宰の「スパルタ塾・オブ・クリエイティビティ」で年間22回の講義をしています。

新しいアイデアは
(既存のアイデア×既存のアイデア)÷大量のインプット
より生まれるとのことです。

菅付さんは数多くの才能と出会ってきましたが、クリエイティブな人の多くが、独自のインプットの習慣=ルーティンを持っていました。すなわち大量のインプットを習慣として仕組化しています。ただ、何でもインプットすればいいものではなく食べ物と同じで、「何を読んで、何を読まないか。何を見て、何を見ないか。何を聴いて、何を聴かないか」を選択しなければなりません。「自分を賢くしないものを、自分の目と耳と口に入れない」です。強いモチベーションをもとに活躍し続ける才人たちに「暇つぶし」はありません。

この本のスゴいところは、具体的に、お勧めの本100冊、お勧めの映画100本、お勧めの写真集100冊、お勧めの音楽アルバム100本等を紹介しているところです。巻末の坂本龍一のエピソードが俊逸です。晩年に名物編集長だった鈴木正文氏がお見舞いに行ったときに、病床で読んでいる10冊の本をめぐって、鴎外を読んで、荷風に戻り、荘氏・老子を読んだり、埴谷雄高に行ったり来たりしていると語っています。音楽家の坂本龍一にしてこの読書量です。観たい映画もあるし、聴きたい音楽もあるし、本当に忙しくて大変と、亡くなる20日前に語っています。

こうありたいと強く思いました。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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福岡市東区箱崎の公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所
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