書評ランチェスター経営の竹田陽一先生の講演で、先生が絶賛されていた本です。いきなり本の見出しに「アウトプットの質と量は、インプットの質と量が決める。あなに足りないものは圧倒的にインプットである」と大文字で示されています。著者は菅付雅信さん、令和8年で62才になります。雑誌の編集長を経て「編集スパルタ塾」というプロ向けの編集ゼミナールを2013年から始め、現在は博報堂と共同主宰の「スパルタ塾・オブ・クリエイティビティ」で年間22回の講義をしています。
新しいアイデアは
(既存のアイデア×既存のアイデア)÷大量のインプット
より生まれるとのことです。
菅付さんは数多くの才能と出会ってきましたが、クリエイティブな人の多くが、独自のインプットの習慣=ルーティンを持っていました。すなわち大量のインプットを習慣として仕組化しています。ただ、何でもインプットすればいいものではなく食べ物と同じで、「何を読んで、何を読まないか。何を見て、何を見ないか。何を聴いて、何を聴かないか」を選択しなければなりません。「自分を賢くしないものを、自分の目と耳と口に入れない」です。強いモチベーションをもとに活躍し続ける才人たちに「暇つぶし」はありません。
この本のスゴいところは、具体的に、お勧めの本100冊、お勧めの映画100本、お勧めの写真集100冊、お勧めの音楽アルバム100本等を紹介しているところです。巻末の坂本龍一のエピソードが俊逸です。晩年に名物編集長だった鈴木正文氏がお見舞いに行ったときに、病床で読んでいる10冊の本をめぐって、鴎外を読んで、荷風に戻り、荘氏・老子を読んだり、埴谷雄高に行ったり来たりしていると語っています。音楽家の坂本龍一にしてこの読書量です。観たい映画もあるし、聴きたい音楽もあるし、本当に忙しくて大変と、亡くなる20日前に語っています。
こうありたいと強く思いました。



