第414回 営業利益率10%を確保しよう

キャッシュを残す経営

率の経営ということは週刊ダイヤモンドの岩佐豊さん(編集長・社長・会長歴任)から教えて頂きました。率に対して額の経営となると、会社は利益を数百万円程度に抑え、とうしても伸びません。

そこで大事な指標となるのが営業利益率(営業利益÷売上高)です。お客様には営業利益率10%を目指しましょうと言っています。利益率10%を毎期計上していけば、自然とキャッシュが貯まり銀行借入など必要ではなくなってきます。

上場会社でみると、2025年3月期決算で、㈱キーエンスが売上高10兆円に対して営業利益5,497億円で営業利益率52%です。任天堂㈱は売上高11兆円に対し営業利益7,101億円で営業利益率60%です。スゴい!ですね。トヨタ自動車㈱は売上高435兆円に対し営業利益4,735億円と営業利益率11%です。金額が比べものにならなくても営業利益率はトヨタ並みといきたいものです。これだけ利益を計上すれば豊田章雄会長の役員報酬が19億円(業績連動報酬含む)でも文句はないでしょう。

日経新聞「私の履歴書」の2026年1月は元経団連会長でキャノン㈱の御手洗冨士夫会長兼社長でした(90才にして現役!)。キャノンUSAの経理をしている時に米国の税務調査を受けます。売上300万ドルに対して利益6,000ドル(利益率0.2%)しか出ていないのはおかしいと脱税の疑いをかけられます。徹底的に調査された結果、脱税どころかどうにか黒字にしたのが実態でした。
呆れた調査官から定期預金の金利以下の利益しか稼げないビジネスなら価値はないと言われショックを受けます。キャノン社長に就任したとき「利益優先主義」を掲げます。キャノンの2024年12月期の営業利益率は6%です。2030年には売上高5.6兆円、営業利益率15%を目標にすると2026年1月に発表しています。

営業利益率が10%とすると、法人税等は売上の3.5%です。そう割り切っていれば、決算対策としてムダ使いすることもなく、キャッシュが貯まっていきます。必要なときに必要なものを取得するだけで中小企業の財政状況は格段によくなります。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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