第410回 キャッシュが残るのは日々の管理から

キャッシュを残す経営

うちの事務所及び会社の弥生会計、弥生販売は私が入力し、請求書を作成しています。7年ほど前に会計、販売を担当してもらっていた職員が退職した際に、誰にしてもらおうかなと見回すと、みんな忙しいとのこと。少数精鋭でしていますので、皆ギリギリです。仕方がないので、それ以来私が事務所及び法人の会計、販売の担当となりました。

不思議なことに私が担当して以来、キャッシュがそれまでより残るようになりました。自分で入力するのでムダ使いがすぐに判ります。最近はサブスクリプション(サブスク)で定期料金の毎月、毎年の引落しが多くなっています。油断するとムダなサブスクが増えてきます。余分なものは一つ一つ解約していきました。少額でも積み重なればバカになりません。

請求書の発行を自分がしているので、請求洩れ、請求遅れもほぼなくなりました。未入金になるとすぐ把握でき、連絡もできます。自分が引き継ぐときには、私では「絶対にムリ」と断言されました。一応、私も会計士ですので、最初は苦労しましたが慣れてきました。この7年間の間に電子保存に移行したのも大きいです。電子保存法の前は領収書を貼る作業が意外と時間を取られることに気付きました。電子保存法施行後は、ScanSnapでPDF化して、記帳後そのまま領収書をゴミ箱に捨てるのが快感になってきました。

また、作業する中で、入力は都度することがコツであることが判りました。お金を使うのはほぼ私です。領収書を持って帰ると、即PDF化して入力します。ほぼスキマ時間でできることなので手間ではありません。これが月間または年間まとめてするとなると大変です。何でもそうであると思います。

それと現金の管理をしっかりすることの大切さにも気付かされます。お金が残らないという相談を受けるときは、まずは現金出納帳(会計ソフトでもOK)を記帳してくださいとアドバイスします。記帳資料をお客様から預かりますが、たまに記帳資料に一万円札が混じっていることがあります。それではなかなかお金は残りません。渋沢栄一さんに敬意を持ちましょう。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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福岡市東区箱崎の公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所
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