第66回「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

マネーショート

元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

米国のベストセラー作家・マイケル・ルイスの著書「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」(文春文庫)が原作の映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」が、平成28年3月5日から公開されています。

サブプライムローンが担保もない、仕事もない人に無審査で貸している実体を見抜いた4組のトレーダーの物語です。サブプライムローンの破綻を予期して、空売りを仕掛けます。

この破綻を予期したのは世紀の大発見のように描かれています。しかしちょっと、違和感があります。当初よりサブプライムローンは破綻することも目的に設定していたのではなかったでしょうか?

サブプライローンが破綻したのは記憶に新しいところです。2007年の夏だったと思います。いままで投資などしたことはありませんでした。たまたま、人に勧められて破綻する数ヶ月前にある投資物件を買いました。

それがアッサリと価値がゼロとなってしまいました。その瞬間、手を引いたので致命傷にはなりませんでした。投資の怖さを十分に身をもって経験しました。作家の本田健さんはセミナーの中で「みなさんも、一度は全て財産を失う時がありますよ」と言っていました。身をもって体験しました。

映画の冒頭に「何も知らないことが厄介なのではない。知らないことを知っていると思い込むのが厄介なのだ。」というマーク・トウェインの言葉が紹介されます。

以後、様々の本を読んで政治・経済を勉強しました。一番、ショックだったのは、サブプライムローンの破綻を予言した著者の本がたくさんあったことです。

ですから、翌年のリーマン・ショックの時にはそれほど驚かず、来るべきものが来たと感じました。

ところが、平成28年3月の経済状況がまさにそうです。いくら政府が否定してもごまかしようのないところまできています。まさに今現在に当てはまる映画だと思います。

 

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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