第385回 Netflix『ブレイキング・バッド』

映画

作家の村上春樹さんが、「最近面白かった本や映画は何ですか?」という質問に、『ブレイキング・バッド』と答えていましたので、『オザークへようこそ』に引き続き観てみました。麻薬・資金洗浄ということではつながりがありますが、リアリティがあるというか、なかなか厳しいドラマです。

ブレイキング・バッド(Breaking Bad)は「道を踏み外す」「したいことをする(よくないことに使う)」という意味だそうです。シーズン5まであり、2008年から2013年の放送です。

高校の化学教師であるウォルター・ホワイトは、50才にして妊娠中の妻、脳性麻痺の息子、多額の住宅ローンを抱え、洗車場のアルバイトも掛け持ちでやっています。そんな中、突然、ステージ4の肺ガンで余命2~3年と診断されます。自分の医療費、残される家族のために、多額のお金が必要となってきます。

化学では天才的な頭脳を持つホワイトは、かつて一緒に立ち上げた会社の株を、途中で売ってしまったことに後悔しています。その会社はホワイトが開発した製品により、巨大な会社となっています。その頭脳を麻薬製造の方に使ってしまいます。まさにブレイキング・バッドです。化学の知識を駆使してメタンフェタミン(通称メス)を製造します。モノは高品質のため飛ぶように売れていきます。

最初はちょっとした道の踏み外しが、だんだんとエスカレートして殺人にも手を染め、麻薬界の伝説の大物ハイゼンベルクとなっていきます。家族のためと思ってやったことが、とんでもない結末となっていきます。結果を知っていれば、決してブレイキンダウンしなかったことでしょう。

良くできたドラマです。最初の方の伏線から、最終的には全て回収していきます。ホワイト役のブライアン・クランストンはエミー賞のベスト男優賞をそのドラマで4年連続で受賞しています。昨年公開の映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』では実在の脚本家ダルトン・トランボを演じていました。が、どうしてもウォルター・ホワイトに見えてしまいます。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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福岡市東区箱崎の公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所
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